信念を曲げない

先日、福島市で知り合った地平線会議の江本さんに誘われて、東京四谷3丁目の事務所に
行って来ました。
途中で電車を乗り間違うハプニングがあり、30分も遅刻してしまいました。
地平線会議とは探検・冒険する日本人を支援する目的で設立された団体です。

今度の10月22日にここで開かれる月1回の会議の席で、福島県や南相馬市の現状を
話して欲しいという依頼を受けたので、その下打ち合わせと、「チェルノブイリの今」
という高世仁というジャーナリストが作ったドキュメンタリー映画のDVDを見に行くのが
目的です。
まず、このDVDが良かった。現在のチェルノブイリ周辺の子供達が苦しんでいる姿が
将来の福島県の子供達の姿にかぶるような、そんな気がしました。

その後、色々と話をしたのですが、江本さんから聞かれたことが、
「今後、何をしたいですか?そして福島の子供達に対してどう思っていますか?」
そして僕が答えたのが、「1億円が欲しい。」

何に使うかと聞かれたのでこう答えました。
「山形や新潟など放射線量が低い所に廃校や廃ホテルなどの施設を買い取り、
毎週末福島の子供を連れてきて、思いっきり遊ばせたい。移動するためのバスも必要。
そのための費用に充てる。」

現在の福島はまだまだ放射線量が高く、至る所でセシウムやストロンチウムが検出
されています。
乾燥して埃が舞う季節になったので、放射性物質の付いた埃を吸い込んで内部被曝
する危険性との背中合わせの中で、子供達は外で思いっきり遊ばせられない状況に
あります。
子供達のストレスは相当のものです。
家遊びしかできなくて、テレビゲーム三昧の生活を送っているという声も聞きます。
悲しい事です。子供達はこの不自由な環境に対応してしまった・・・

夏に福島キッズで北海道に行きましたが、夏休みや冬休みだけでなく、できれば毎週
息抜き・放射線抜きをさせたい。
月曜日から金曜日までは窮屈な暮らしを我慢してもらう。
その分、土日はマスクを外して思いっきり遊んでもらう。
子供達の心のケアにもなります。

施設についても色々と迷いはあります。
正直なところ、線量の高い鹿島の事務所は閉鎖して、相馬市や新地町など線量がより
低いところに施設を移してあーすを再開できないものかどうか・・・・。

しかし、ここよりはずっと低いとしても、まだまだ年間1mSVには遠い数字です。
年間1mSVが保てなければあーすは再開しないというのが僕の信念です。
この信念だけは曲げたくありません。

あーすはまだ再開できないかも知れません。福島県の現状も安全だとは思っていません。
しかし、福島県の子供達が伸び伸びと遊べる場所づくりの夢を追いかけたくなりました。

もちろん、そのためのお金など持っていません。
お金もそうですが、色々な人たちの協力が無ければできない話です。
逆境ではありますが、なんとか実現させたい!

 

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